GUERLAIN(ゲラン)の歴史
香水や化粧品で有名なブランド、GUERLAIN(ゲラン)。フランス王室をはじめとするヨーロッパの王族から愛用されています。
実は創業から約200年の歴史を持つ老舗ブランドなのです。
今回はそんなゲランの歴史を紹介します。
創業
創業者はピエール=フランソワ=パスカル・ゲラン。彼は化学者であり、調香師でもありました。
ゲランというブランドは、彼が1828年にパリでお店を開いたことからスタート。
「メゾン・ゲラン」という名前で、最初は輸入した石鹸と香水の販売を行っていました。
ブランドにとって大きな転機となったのは、ナポレオン3世の皇后であるウジェニーに、とある香水を献上したことです。
それは「オー・デ・コロン・イムペリアル」という香水で、高い評価を得て王室御用達のブランドになります。
皇帝から、ナポレオン一家を象徴するミツバチの紋章を刻まれ、ブランドのボトルデザインに使用されます。
その後はヨーロッパ王室で重用されるようになり、イギリスのヴィクトリア女王やオーストリア皇后のために香水を調香しました。
こうしてゲランというブランドは世界中に広まっていきます。
順調に経営を続けてきたゲランですが。遠く離れた1994年にはLVMHグループによって買収されます。
一族経営がここで終了しますが、ブランドの伝統は新たな調香師に引き継がれました。
ブランドを支えた調香師
ピエールの後任として2代目調香師となったのは、エメ・ゲラン。
彼は天然香料と人工香料をミックスさせた香水、「ジッキー」を開発し、香水業界に衝撃が走りました。
今では、現代香水の基礎を築いた人物として評価されています。
3代目調香師のジャック・ゲランも歴史的なフレグランスを世に残しています。
「ミツコ」や「ルール・ブルー」といったアイテムは今でも人気が高く、彼は20世紀を代表する調香師と言われています。
続いてはジャン・ポール・ゲラン。
インドの原料を使用した男性用フレグランス「ベチバー」を開発。ゲランの歴史を引き継ぎ、その後もヒット商品を生み出します。
2008年、ゲラン一族以外からはじめての調香師が誕生しました。その人物はティエリー・ワッサー。
世界中を飛び回り、自分の求める香りを探し続けています。その努力によってバリエーション豊かな香水が誕生しているのです。
コスメブランドとしての展開
ゲランは1980年代から、メイクアップ製品の充実に力を入れています。
コスメラインを引っ張るのは、クリエイティブディレクターのオリヴィエ・ショートメゾン。
オリヴィエの掲げるコンセプトは「美からインスピレーションを得る」です。女性の美しさを引き出し、それぞれの個性を輝かせることを最も重視しています。
ベースメイクやフェイスパウダー、エイジングケアなど、幅広い商品を展開中です。
また、ゲランは世界ではじめて持ち運び可能なスティック状のリップを開発したブランドです。まさに、現代メイクの歴史を変えた存在だと言えるでしょう。
2011年にはホワイトニングラインである、「ペルル・プラン」が誕生。
このラインは1830年に誕生した世界初の美白製品、「ブラン・ドゥ・ペルル」の名前を受け継いでいます。
真珠のように真っ白な肌を目指し、さまざまなアイテムを展開中です。
2015年、メイクアップとスキンケアアイテムを製造する新工場、「ラ・リュッシュ」を設立。
名前の由来は「養蜂場」です。ゲランの根源に立ち返る名前で、歴史と最新技術が融合した施設となっています。
ゲランの特徴的な香水
1:ジッキー
2代目のエメが、イギリスで出会った女性をイメージして作られた香水です。
世界ではじめて合成香料を用いた香水として、これまでの歴史を変えました。
女性はこの香りに困惑しましたが、男性からは好評でした。
現在では男女問わず愛されているアイテムです。
2:ミツコ
3代目の調香師、ジャックによって作られた香水です。
1919年に販売され、日本をイメージした香りとなっています。というのも、当時のヨーロッパはジャポニズムの真っ最中で、日本画などの芸術が西洋の文化に大きく影響を与えた時代だったのです。
ミツコという名前はフランスの小説「ラ・バタイユ」に登場する日本人女性から取られました。
3:サムサラ
ジャンが開発した香水で、彼が愛した女性のために作った商品です。
彼女が好きだったというサンダルウッドとジャスミンの香りを用いており、個性的なのに調和がとれたアイテムとなっております。
ボトルは彫刻家にデザインしてもらい、キャップは仏像の目から着想を得たそうです。
サムサラはサンスクリット語で「輪廻」や「永遠の再生」といった意味があります。
こういった名前を付けるほど、彼女のことを愛していたのでしょう。
また、サムサラはゲランにとって重要な香水です。
発売後の売上が急上昇し、20億フランまで伸びたのです!
4:夜間飛行
こちらは「伝説の名香」と言われるほど評価の高い香水です。ジャックの親友だったサン=テグジュペリの小説がモチーフのひとつ。
角型のボトルにデザインされているのは飛行機のプロペラ。キャップは飛行機の部品をイメージしたデザインです。
この商品は今後の香水のトレンドに大きな影響を与えました。
コピー品が次々に作られたほどの逸品で、今もなお歴史に名を残しています。
アクア・アレゴリアシリーズ
ゲランの香水シリーズのなかでも、比較的シンプルで使いやすさを追求したラインです。4代目調香師であるジャンが、朝早くに草原で乗馬をしているときに思いついたそう。
「感情を持った水」といった意味を持つアクア・アレゴリアですが、美しい庭や日常の幸せな瞬間を香りで表現したラインになります。
実際にジャンが見た景色や体験したことがモチーフとなっているそうです。
コンセプトは「ライフシーン・フレグランス」。日常生活のあらゆる場面で香りを楽しめるようにデザインされた香水で、カジュアルに使用できます。
品質の高い香料を使いながらも、ナチュラルでクリアな香りを提供しているのが特徴。
1999年に最初のシリーズが発売され、古くなったアイテムは廃版になっています。香りが増えすぎるのを防ぐという目的があるそうです。
こちらは比較的安価なので、手軽にゲランの世界観を味わうことができます。
はじめての香水におススメのラインナップです。
まとめ
ゲランは1828年に創業した香水・コスメブランドです。フランス王室に重用されたことで知名度が一気に上昇し、ヨーロッパ中で話題になります。
次々と調香師が変わりますが、ゲランの香水は歴史的なヒット商品を誕生させます。
小説や、調香師が愛した人物をモチーフにするなど、香りの由来は特徴的です。
1994年にはLVMHグループに買収され、ゲラン一族による経営は終了。
しかし外部の調香師も高い人気を誇っており、ゲランは香水ブランドの主役を担っていると言えます。
これからも、香りを通して私たちの生活を豊かにしてくれるのでしょう。
ゲランの伝統ある歴史は、まだ終わりそうもありません。
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