御在位記念1万円金貨と近代貨幣のデザインに関する豆知識
この記事では、御在位記念1万円金貨や近代貨幣のデザインに関する豆知識をご紹介します。
2種類の御在位1万円金貨
平成11年、天皇陛下の即位から10周年となるのを記念し貨幣が発行されました。それが天皇陛下御在位10年記念10,000円金貨と500円白銅貨です。
金貨の表面には鳳凰と桐と白樺、裏面には菊紋と橘と桜がそれぞれ施されています。純金20gで発行枚数は200,000枚です。
続いて平成21年には天皇陛下御在位20年記念貨幣が発行されました。500円ニッケル黄銅貨幣も同時に発行されています。
表面は鳳凰と瑞雲を皇居・二重橋とともに構成したデザイン、裏面は皇室の御紋章である菊花紋章がそれぞれ施されています。純金20gで発行枚数は100,000枚です。
これら記念貨幣は金融機関の窓口での引換えは行われずに造幣局が貨幣セットとして販売されました。
近代貨幣のデザインの背景
明治政府は、それまでの小判・分金・穴銭などの貨幣を変えて近代的な洋式貨幣を発行すべく、香港および英国から鋳造機を導入。明治3年11月27日から銀貨の鋳造を初め、明治4年8月から金貨が発行されました。
最初硬貨のデザインは英国に委ねる予定でしたが、彫金師加納夏雄の優れた龍のデザインと彫刻が認められ、これが採用されています。
龍のデザインになった理由ですが、当初は欧州諸君主国の例に倣い表面に天皇の肖像を刻むことも考えられたそうです。
しかし、日本は古代より支配権の象徴である首相の肖像を貨幣に刻む西洋のような伝統を持たない上、貴人に拝謁するための身分資格を厳格に問う伝統のあった日本ではかえって不敬であるとされた結果、王子を表す龍図に替えられたとされています。
金貨の裏面には、天皇と皇室の紋章である菊紋、それに準じて格式あるとされる桐紋が施されています。
そして左右には月日を描いた錦の御旗、中央には日章と八稜鏡、及びそれを取り囲む菊と桐の枝飾りが刻まれています。
当時の中国が同様の龍図を用いた図案の硬貨を鋳造していた関係で、表面の図案は龍から【日の出る国】の象徴でもある日章図案および八稜鏡に変更されて裏面へ移行。
裏面にあった菊花紋章は表面上部に移され、その左右から菊と桐の枝飾りが半分ずつ円を描くようになった背景があるそうです。
なお、硬貨の裏表については造幣局の内規により旧金貨は龍図が表、新金貨は日章が裏と決められています。
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