明治金貨の歴史背景とはじまり

　日本発行の金貨のなかでもアンティークコインとしての付加価値の高い明治金貨。そんな明治金貨にもたくさんの種類や分類があります。今回は価値ある明治金貨についてご紹介いたします。

明治金貨の歴史背景とはじまり

　明治4年には、新貨条例が発布されて日本は金本位体制をとるようになった。後に江戸時代からの両・分・朱の単位から、円を単位とするようになり、二十円金貨、五円金貨、十円金貨、一円金貨などが作られ、今でも高値で取引されている。

　最初硬貨のデザインは英国に委ねる予定していたが、彫金師・加納夏雄の優れた龍のデザインと彫刻が認められ、これが採用された。デザインに関しては欧州諸君主国の例に倣い表面に天皇の肖像を刻むことも考えられたが、古代より元首の支配権の象徴として貨幣に肖像が刻まれた西洋のような伝統をもたず、また貴人に拝謁するための 身分資格を厳格に問う伝統のあった日本では不敬であるとされ、結果天子を表す龍図に替えられた。

明治金貨の種類と希少価値の高さ

　発行は明治4年～明治30年にかけて発行され、1円、5円、10円、20円の額面の金貨がある。発行年によって字体に止め跳ねなど微妙に違うの物や、小型の縮小版があるのが特徴。近年では財務省が近代金貨のオークションを開催し売却した事も。経緯としては連合軍総司令部が管理していた日本の資産を昭和2７年に、サンフランシスコ講和条約が結ばれた際に日本政府に返還された。

　その後、ダイヤモンド、貴金属等は、「接収貴金属等の処理に関する法律」に基づき昭和41年～昭和57年の間にすべて売却された。この際残っていた近代金貨を平成17年より財務省放出金貨としてオークション形式で売却が始まった。市場でも真贋付きの金貨として『財務省放出金貨』と呼ばれ区別されている。発行年や発行枚数や保存状態により近代金貨の価値は大きく変動。中には数百万で取引される物もある。

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