あ行 |
アイオライト多色性が非常に強く、観察する角度によって色が群青色から淡い枯草色に変わります。ウォーター・サファイアの名前で呼ばれることもあります。スリランカ、ミャンマー、インドなどで産出されています。アクアマリン3月の誕生石で、宝石言葉は「聡明・勇敢」などを意味します。ラテン語で「海の水」を意味します。鉱物学的にはエメラルドと同じベリルの仲間になりますが、エメラルドに比べ比較的傷の付きにくい耐久性のある宝石です。深いマリンブルーの色をしたアクアマリンは「サンタマリア」と呼ばれています。マダガスカル、ブラジル、シベリア等で産出されています。アメシスト2月の誕生石で、宝石言葉は「高貴・平静」などを意味します。紫水晶とも呼ばれています。古代ギリシャではお酒に酔わないためのお守りとされていました。高熱により褪色する可能性があるため、強烈な直射日光などには注意が必要です。アレキサンドライトクリソベリルの変種で、太陽光や蛍光灯の光では青緑色ないし草緑色を示し、白熱灯の光では赤紫色の変色性を示します。この変色性をアレキサンドライト効果と呼び、色変わりの明確なアレキサンドライトは非常に高価です。また、中にはキャッツアイ効果も同時に現れる物もあり、良質なものは1級のダイヤモンドに匹敵する価値を持ちます。スリランカ、ロシア、ブラジル、インド、タンザニア、マダガスカルなどで産出されています。インクルージョン鉱物などに入っている液体や小さな結晶などの総称。宝石の鑑定(天然宝石か合成宝石か)を判定する際にひとつの目安になります。またへき開、割れ、成長線、双晶線などもインクルージョンとして取り扱われます。裏張り遊色効果の出がよくないオパールや色がスケてしまうような質の悪いオパールの裏側にオニキスやプラスチックを貼ったりして、遊色効果や色光沢の輝きを人工的につくり、それをセットした枠の裏をふさぎ外から見えないようにしたもの。エメラルドエメラルドはベリルの一種で、内部に特有の傷が無数にあり、これが天然ものの標識にもなっています。硬度は高いのですが、衝撃に弱く取り扱いには注意が必要です。特に無処理やノンオイルと謳われていない場合はオイル処理が施されています。オイル処理を施すことによりエメラルド内部の傷が見えにくくなります。超音波洗浄をするとオイルが抜けてしまい、本来の傷物の状態になってしまいます。エンハンスメント日本語で「改良」を意味します。宝石が本来持つ潜在的な魅力を引き出すために人工的に処理を加える加工のことを言います。似たものにトリートメントがありますが、こちらは宝石が本来持つ色や性質に関係なく人工的に色や外観を変えてしまうことです。分かりやすく説明すると、エンハンスメントは「エステ」のようなもので自分の持つ魅力を引き出します。それに対しトリートメントは「整形」によって自分が持っていない部分を無理やり表現します。オイル処理主にエメラルドに行われる処理のことで、屈折率がエメラルドと似たオイルをエメラルドの亀裂中に浸透させることにより亀裂を見えにくくすることができます。無色のオイルと使用するとエンハンスメント、緑色に着色したオイルと使用するとトリートメントに区分されます。オパール10月の誕生石で宝石言葉は「幸福・希望」などを意味します。虹のように多彩に光る現象は遊色効果(プレイ・オブ・カラー)と呼ばれ、美しさを決める決め手となっています。オパールは10%程の水分を含んだ宝石なので熱や乾燥に注意が必要です。 |
か行 |
ガーネット1月の誕生石で、宝石言葉は「友情・勝利」などを意味します。日本では「ざくろ石」の名前で呼ばれています。一般的にガーネットと呼ばれているものは赤い色をしている「アルマンダイト・ガーネット」というもので、ガーネットにはこの他にもオレンジ色や黄色や緑色のものがあり、大きく分けて7つのタイプに分かれています。カットダイヤモンドのカットは宝石の価値を決める大切な要素のひとつです。プロポーション(形)とフィニッシュ(研磨)が評価されます。上からEXCELLENT、VERY GOOD、GOOD、FAIR、POORの五段階で評価されます。カラーダイヤモンドの大半はわずかに色が付いているためそれをD~Zのグレードに分けて評価します。Dが無色でZに近くなるにつれて黄色が強くなっていきます。茶色や青色などもあり、それらはファンシーカラーと呼びます。カラット宝石の重量を表す単位で、1カラット=0.2gです。「ct.」と書きます。鑑定書ダイヤモンドにのみ発行される証明書で、正式には「ダイヤモンド・グレーディング・レポート」と言います。ダイヤモンドの4Cが記載されています。 ちなみに4Cとは、カット(Cut)、カラー(Color)、カラット(Carat)、クラリティ(Clarity)のそれぞれの頭文字を略したのが由来です。鑑別書鑑別書は宝石を科学的に検査することにより、それが天然宝石なのか人工石なのか、また天然宝石ならば人工処理が施されているのかいないのかを記載しています。鑑別書で宝石の価値が決まることはありません。キャッツアイ日本では「猫目石」の名前で呼ばれています。本来「キャッツアイ」は効果の名前なので猫目石を正式に呼ぶのならばクリソベリル・キャッツアイとなります。同じクリソベリルの仲間のアレキサンドライトも稀にキャッツアイ効果が出ているものもあります。クラリティダイヤモンドの透明度を示します。自然が作り出すものなのでどうしてもインクルージョン(内包物)がありますが、ごく稀にまったく内包物がない状態のものがあり、これをフローレス(FL)と呼びます。FL、IF、VVS1、VVS2、VS1、VS2、SI1、SI2、I1、I2、I3の順に評価されます。Iクラスは肉眼で内包物が確認できるクラスとなっています。5大宝石ダイヤモンド、ルビー、サファイア、エメラルドの4つにアレキサンドライト、ヒスイ、真珠のどれか1つをまとめて5大宝石と呼んでいます。5つ目は国によって違っており、日本では真珠が5つ目として数えられることが多いです。 |
さ行 |
サファイア9月の誕生石で、宝石言葉は「誠実・慈愛」などを意味します。コランダムの一種でルビーも同じコランダムの仲間です。日本では「青玉」と呼ばれており、一般的に名前の通り青色を想像しますが、実際にはピンク色や紫色、無色のものなどがあります。その中でもピンク色と橙色の間ぐらいの色のサファイアは「パパラチア・サファイア」と呼ばれ、大変稀少で人気が高い宝石です。サファイアやルビーのほとんどは色彩を良くするために加熱処理が施されています。タイ、ミャンマー、カシミール地方、オーストラリアなどで産出されています。GIAGemological Institute of Americaの略称で、日本語に訳すと「米国宝石学会」。世界10カ国において宝石学教育を行っています。その他にも鑑別器具の製造販売と宝石鑑別業務などの業務も行っています。日本国内でのダイヤモンドの鑑定基準はGIAの基準に準じています。スター効果宝石を石をカボションカットにしたときに見られる星彩効果のことを指します。別名は「アステリズム効果」。スター効果で有名なものとしてスターサファイアやスタールビーがあります。スピネルスピネルは色の美しさなどの宝石としての条件は十分に満たしていましたが、最近までその真の価値を認められてこなかった宝石です。それは、スピネルがルビーやサファイアと同じ場所から採掘され、さらに色調まで似ていたためルビーやサファイアの紛い物の様な扱いをされてきたからです。昔はルビーとレッドスピネルが混同されていました。たとえば「黒太子のルビー」はルビーではなくスピネルが使用されていました。 |
た行 |
ターコイズ12月の誕生石で、宝石言葉は「成功・幸運」などを意味します。日本では「トルコ石」の名前でも呼ばれています。ターコイズの語源はフランス語で「トルコの石」という言葉から来ています。取り扱いには注意が必要で、香水や化粧品が付かないようにすることと直射日光に長時間さらさないように気を付けなければいけません。ダイヤモンド4月の誕生石で、宝石言葉は「純潔・不屈」などを意味します。ダイヤモンドの語源はギリシア語の「アダマス」という言葉から来ており、「征服できない・懐かない」という意味です。透明無色なものが主ですが、ピンク、ブルー、グリーン、イエロー、ブラウンなどの色もあり、特に天然のピンクやブルーのダイヤモンドは高値で取引されています。タンザナイト12月の誕生石で、宝石言葉は「誇り高き人・空想」などを意味します。ゾイサイトという鉱物の一種で青~青紫色を有する多色性を持っています。タンザニアで発見されたことが名前の由来となっています。硬度が低く、衝撃にも弱いので取り扱いには注意が必要です。トパーズ11月の誕生石で、宝石言葉は「希望・友情」などを意味します。ブルートパーズが製品としてはよく使用されていますが、ピンク、黄色、緑、無色などのさまざまな色があります。中でもオレンジ色を帯びた黄色のインペリアルトパーズや、ピンクトパーズは宝石としての評価が高いです。トルマリン10月の誕生石で、宝石言葉は「希望・寛大」などを意味します。結晶を60~70℃に熱すると静電気を帯びるため別名「電気石」と呼ばれています。無色、紫色、青色、緑色、黄色、褐色、赤色、ピンク、黒色などの多彩なカラーバリエーションがあります。ブラジルやマダガスカルなどで産出されています。 |
は行 |
パール6月の誕生石で、宝石言葉は「健康・純潔」などを意味します。貝の体内で生成される有機質の宝石です。貝の種類によって大きさや色が変わります。ホワイト、シルバー、ピンク、ゴールドなどの色があります。パールは涙の象徴とされているのでお葬式の際に身に付けるのに最適な宝石と言えます。硬度が3と低く、さらに水や汗、熱などにも弱いので取り扱いには注意が必要です。ヒスイ5月の誕生石で、宝石言葉は「長寿・健康」などを意味します。ヒスイには硬玉(ヒスイ輝石)と軟玉(ネフライト)があり、宝石としてみなされるのは硬玉のみです。ヒスイはモース硬度が6.5~7と低めですが、内部で繊維状の小さな結晶が絡み合っているためじん性が非常に高く、宝石の中ではもっとも割れにくい性質を持っています。ブリリアント・カット宝石の代表的なカットのひとつで、透明感がある宝石に使われるカッティングです。17世紀に考察され、いろいろな形がありますが、すべて58面体にカットされ、上部から入った光がすべて全反射して上部から放たれるように設計されています。ダイヤモンドによく使用されるラウンド・ブリリアント・カットがもっとも有名なブリリアント・カットです。ペリドット8月の誕生石で、宝石言葉は「友愛・夫婦の幸福」などを意味します。和名では「カンラン(=オリーブ)石」と呼ばれ、オリーブのような深緑色をしていたのが語源です。イブニングエメラルドとも呼ばれています。ドイツのケルン大聖堂には200カラット以上あるペリドットが飾られています。 |
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