銀の特徴

銀は金やプラチナと違い、原子的に安定していません。化学変化を起こしやすく、すぐに変色します。銀が酸化するといいますが、実際には銀は高い温度に加熱しなければ、通常の状態では酸化しません。銀の変色のほとんどは硫化ですが、塩化反応もまれに起こります。空気中の硫黄化合物や酸素に化学反応をおこし硫化銀、酸化銀になり、黒く変色します。銀は昔からヨーロッパの貴族をはじめとする富裕層の食器材料として使われていました。これは銀の持つ高級感だけではなく、化学変化し変色するという性質を利用して硫黄酸化物やヒ素のような毒物による毒殺を防ぐという目的があったとのことです。また、銀は古来より金と同じく貨幣として広く流通しました。

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銀はどうやってアクセサリーにするの？

銀は金と同じく純粋な状態だととても柔らかい金属です。なので銀は銅やパラジウム等を混ぜて合金にしてアクセサリーに加工します。シルバー925がよくアクセサリー用として使用されます。

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銀の純度の種類

シルバーは1000分率で純度を示します。現在、日本では「1000」、「950」、「925」、「900」、「800」の5種類があります。◆シルバー1000 純度100％ 「サラ」とも呼ばれています。シルバーはゴールドやプラチナに比べると更に柔らかく、そのままで使われることはほとんどありませんでした。しかし、力を加えること（叩く、あるいはプレス加工など）で少しは硬くすることが可能なため、最近では「SV1000（純銀）」の製品も多少出回っています。実際にはスリーナイン、99.9％以上の純度であれば「サラ」と呼ばれます。ちなみに日本造幣局の検査では、99.99％まで要求されます。◆シルバー950 純度95.0％ 「ブリタニア」、「五分落ち」とも呼ばれています。純銀ほどではありませんが、まだ柔らかい素材なので、手造り加工などによく使用されます。◆シルバー925 純度92.5％ 「スターリングシルバー」とも呼ばれています。スターリングシルバーは現在のシルバーアクセサリーの主流で、銀製品にはＳＶ925やSILVERの代わりにSTERLINGの刻印が入っている物も多いようです。SV925の銀合金は、優れた性質を持っており、貨幣用としてはもとより、装飾用、工業用と、さまざまな分野で使用されています。◆シルバー900 純度90.0％ 「コインシルバー」とも呼ばれています。雑貨や装飾品などに使用されます。また、日本の硬貨で明治に発行された1円銀貨の純度はシルバー900と同じです。（銀90.0％、銅10.0％） ◆シルバー800 純度80.0％ 明治に発行された竜50銭銀貨などの純度がシルバー800と同じです。（銀80.0％、銅20.0％）

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銀の歴史

銀の歴史はとても古く、現在知られている最古の銀製品は紀元前3000年前のもので、貴金属細工誕生の地とされるメソポタミア、カッパドキア、トロイア、フェニキア等のシュメール人の墓から発見されました。採掘された最初の銀は、アナトリア(現代のトルコあたり）周辺の鉱山でした。カルデア人は紀元前2500年頃、他の鉱石から銀を抽出する技術を持った最初の文明でした。紀元前1000年頃、南部および北アメリカの文化は高度な銀加工技術を使用していました。紀元前900年頃、アテネ近くのラリウム鉱山はこの時より1000年の間、銀を生産する有数の鉱山でした。アジアでは、紀元前200年頃、朝鮮への中国からの移民が、彼らに銀製造技術を伝えました。そしてその後、朝鮮半島から日本へ広がりましたが、日本ではあまり銀の普及が進みませんでした。その頃ローマ人は貨幣や家庭で様々な用途に銀を使用していました。紀元１世紀頃インドのインダス文明では、飲み物を注ぐ為の容器に初めて銀を使いました。３世紀にはロンドンでローマ帝国の貨幣が鋳造されていました。６世紀頃、銀製造技術は、中国において非常に重要になりました。中国ではこれ以前は、銀製品は非常に貴重品でした。そしてイギリスでは760年頃から、のちの鋳貨の基礎となった銀ペニーが連続的に使用されるようになりました。９世紀になって高度な銀製造技術は、メキシコのオアハカ地域に伝えられたと言われています。１０世紀年頃、中国では銀製造技術が一般的になりました。ノルマン朝初代のイングランド王、ウイリアム1世がロンドン塔に造幣所を設け純度925／1000銀を本位として採用。これが今日の「スターリングシルバー」通称925銀として知られるようになったものの始まり。その名の由来は、ヘンリー2世の時代に銀貨を鋳造していた『スターリング家』がもとになった言われています。ちなみに、昭和の中ごろまで100円硬貨は銀貨でした。貴金属買取ページへ戻る