日本の陶磁器・焼き物の歴史2 |
その6.瀬戸焼
平安時代中期、広久手古窯跡群での灰釉による施釉陶器が瀬戸焼の始まりです。この時代に侘び茶が完成し、唐物から和物の中に美を見いだし茶会を変革させました。一方戦国時代の瀬戸は「瀬戸山離散」の言葉通り瀬戸の地を離れて、美濃などの各地で瀬戸ものが焼かれるようになってきました。柳茶碗・灰釉ぐい呑・鉄釉皿・志野碗・瀬戸黒沓茶碗などこの時代には様々な形の瀬戸ものが焼かれました。江戸初期には有田の磁器が急速に発展し、瀬戸の磁器販路は狭まってきました。江戸後期(1807年)、九州で磁法を学んだ加藤民吉が瀬戸で磁器生産を本格化し、旧来の陶器を「本業焼」、磁器を「新製焼」と呼ぶようになりました。明治に入り海外にも多くの焼き物が輸出されるようになってきました。戦後日本経済の復興とともに瀬戸の陶磁器も立ち直り国内外で隆盛を迎えました。
その7.常滑焼
平安時代末期、常滑を中心に知多半島の丘陵地のほぼ全域に穴窯が築かれ、山茶碗や山皿、壷などが作られました。これらの焼き物は、「古常滑」と呼ばれています。当時、焼き物を作っていたところは、日本六古窯常滑と呼ばれていますが、中世常滑窯はその中で最も大きい生産地でした。室町時代に入ると、「窯」は常滑地区に集まり、生産品は殆ど大型のものでした。大型のカメや壷は、船で、東北、 関東、関西、中国、九州にまで運ばれ、窯も地下式の穴窯から半地上式の大窯に改良され、焼き物は褐色の自然釉の真焼け、赤物と呼ばれた素焼きのカメなどの日常雑器が多くなりました。 江戸時代に入り、茶道具などの工芸品が現れ、ろくろを用いて作った作品が名工と呼ばれる人たちによって焼かれています。江戸時代後期に中国の焼き物を手本として作られた朱泥の急須なども焼かれています。窯は、連房式登窯が現れ、土管、火鉢、 盆栽鉢なども作られました。明治時代になって、倒炎式角窯が使われるようになり、燃料も薪から石炭に代わりました。釉薬をかけたものが多くなり、食塩焼き(食塩釉)、土管、焼酎瓶、建築陶器(煉瓦、タイル)衛生陶器も作られるようになりました。その後、技術は急速に進歩し、窯の燃料も重油、ガス、電気のものが増え、トンネル窯、シャットル窯などが主流となりました。
その8.伊賀焼
伊賀焼は、今から約1200年前の天平年間(729~749年)農民が生活雑器を焼いたことに始まるとされています。大和地方に近いため、永く文化の中心にあり、日本美術の源であった奈良朝の影響を受けて発展しました。そして製陶が専門業に分化し、室町時代末期には伊賀焼の創始者とされている太郎太夫・次郎太夫が活躍しました。その後、天正12年(1584年)、古田織部とも親交があった筒井定次は伊賀領主に任じられ、古伊賀の真髄を具えた雅致ある作品を上野城内の窯などで焼かせました。定次時代(天正13年~慶長13年)に作られたものは俗に「筒井伊賀」と呼ばれています。慶長13年、藤堂高虎が伊賀国主となり、その息子の高次は伊賀焼を奨励しました。この時代の作品は「藤堂伊賀」と呼ばれています。今日、「古伊賀」とは、筒井伊賀と藤堂伊賀を合わせた呼び名です。 その後、宝暦年間(1751~1764年)釉薬の技術が瀬戸の陶工によりもたらされ復活しました。さらに、明和から文化年間にかけて伊賀藩主は三郷山の陶土を用い弥助、定八、久光山久兵衛、得斉などの陶工に雑器、茶器、古伊賀写しなどを造らせました。雅陶伊賀は、幾変遷により興亡の歴史を繰り返しましたが、天保(1830~1844年)末頃から丸柱は耐火、耐熱度の高い伊賀陶土の特質を生かし大衆生活必需品である土鍋・行平・土瓶などの厨房具の大量生産に転じました。なお、寛永年間(1624~1644年)小堀遠州は茶器の製作を行い、遠州伊賀の名を広めました。寛文9年(1669年)藤堂家三代目高久の時に白土山にある陶土の濫掘を防止するため、「御留山の制」が制定され、陶工は信楽に去らざる負えなくなり、伊賀焼は衰退してしまいました。
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