タグホイヤー(TAG Heuer)の歴史は、1860年、スイスのサンティミエにエドワード・ホイヤーが構えた時計工房から。1887年に特許を取得した機械式クロノグラフのための「振動ピニオン」は、現在も主要時計メーカーのクロノグラフに採用されている機構であり、2010年創業150周年の節目の年に発表した自社クロノグラフムーブメント「キャリバー1887」にも搭載されている。
そして1889年にはパリ万国博覧会において銀メダルを受賞、1895年には初のポケットウォッチ用防水ケースの特許を取得する。
モータースポーツとタグ・ホイヤー
モータースポーツと深い関わりを持つタグ・ホイヤーであるが1911年に特許を取った史上初のダッシュボード・クロノグラフ「タイム・オブ・トリップ」は航空機や自動車用としてデザインされたもので、あらゆる種類のダッシュボードにフィットした。
1920年アントワープから3大会連続でオリンピック公式ストップウォッチに採用され、ブランドの技術力の向上は、時代が求める利便性の高い腕時計や計時機器へ多様に昇華されていく。そして戦後の本格的な車の時代の到来とともに、モータースポーツを軸とした各種スピード競技との関わりも深めて行く。
タグ・ホイヤー モデル「カレラ」の発表
1963年には、50年代の自動車レース「カレラ・パンアメリカーナ」をオマージュしたモデル「カレラ」を発表。1969年の防水機能付きの世界初のスクエアケース・クロノグラフ「モナコ」は、スティーブ・マックイーンが映画「栄光のル・マン」で着用したことで、伝説的なモデルになった。
1962年の「オウタヴィア」、1974年には「シルバーストーン」、1975年には「モンツァ」を発表し、タグ・ホイヤーはこうした傑作によってクロノグラフの名門ブランドとしての地位を確固たるものにした。
タグ・ホイヤーの3つのモットー
<性能><革新的技術><絶対的な信頼性>という3つのモットーを理念とするタグ・ホイヤーは、近年では革新的なベルト駆動による自動巻ムーブメント「モナコ V4」の発表や、「カレラ」の世界的ヒット、アイルトン・セナ、クリスティアーノ・ロナウド、錦織圭、デビッド・ゲッタら、ブランド・アンバサダーが魅せるブランドのメッセージでも注目が集まっている。
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